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フレイル予防で健康長寿を目指しましょう

横浜市立みなと赤十字病院
健診センター長 伊藤美奈子
✦フレイル(frail:脆弱な)とは✦
 健康な状態と要介護状態の間に位置し、身体機能や認知機能が低下した状態です。年を重ねるにつれストレスに対応する力が衰え、要介護状態になっていきます。健康寿命とは、自立した生活ができている期間を指します。フレイルはこの健康寿命が終わりに近づいている段階です。適切な心がけをすることで、自立した状態を維持できることもわかっています。
 超高齢社会に突入し、今後ますます医療費や介護費が増加することが予想され、財政問題は深刻です。そのため国や自治体は、高齢者ができる限り自立した生活が送れるよう、健康寿命延伸に向けてフレイル予防に関する施策を打ち立てています。
✦あなたの身体的フレイルをチェックしてみましょう✦
いくつ当てはまりますか? (該当なし:健常, 1~2つ:プレフレイル, 3つ以上:フレイル)

□ 体重が減ってきた(6ヶ月で2kg以上)
□ 体を動かす頻度が減った
□ 歩行スピードが遅くなった
□ 筋力(握力)が低下した
□ 疲れやすくなった
✦3つのフレイルとその対策✦

【身体的フレイル】加齢とともに筋肉は1年間で1%ずつ減っていきます。筋力が低下すると活動量が減り、食欲が減退するので低栄養になります。この状態が続くと、さらに筋力低下や体重減少が起こり、動作の緩慢が加わって、転倒や骨折をきっかけに要介護状態になります。
対策:筋肉が衰えないように定期的に体を動かす習慣をつけましょう。身体活動は筋肉の発達だけでなく、食欲や心の健康にも良い効果をもたらします。また、バランスの良い食事をこころがけましょう。特に蛋白質は筋肉の材料になり質や量を維持し、ビタミンD は筋力低下防止だけでなく骨の発育にもかかせません。

【オーラル(口腔)フレイル】飲食時にむせる、食べこぼし、滑舌が悪くなるのは、口腔機能が低下しているからです。嚥下機能低下も加わり誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
対策:噛む力を維持するために、柔らかい物だけでなく根菜類など硬い物を食べましょう。噛むことは脳にも刺激を与えるため、認知機能低下を防ぐ効果もあります。また舌回し運動や声を出すなど口腔運動を取り入れたり、定期的に歯科受診し虫歯や歯周病対策を行いましょう。

【精神・心理・社会的フレイル】加齢に伴い記憶力、判断力、意欲、悲観的、関心が低下することで社会との交流が減少し、認知症やうつ状態になる可能性が高くなります。
対策:趣味、就労、ボランティアなど人との交流を増やし、積極的に社会参加することでいきいきとした健康な毎日を送れるようこころがけましょう。
株式会社クリニカルサポート
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事業内容:SMO事業
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