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健康メモ
やせよう!
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やせよう!

熊本労災病院 循環器科 部長 松村 敏幸

流行ってるねぇ、禁煙。タバコ値上げに伴って、みんなどんどん禁煙している。この調子でいくと、色んな病気がかなり減ると思うよ。これは間違いない。

さて、頑張って禁煙に成功した患者様が、次に戦う相手は「肥満」。「タバコを吸わないと食事がうまくて、食欲がとまんないんですよ。」って言われる。確かに、禁煙された患者様は、おおむね体重が増加したようにも見える。

もちろん「肥満」も成人病の危険因子なんで、行き過ぎたデブは体には “毒”。まあ、タバコよりずーっとマシなんだけど、放置すると糖尿病にもなるし、膝にも負担がかかる。動脈硬化だって進行するんだ。せっかく禁煙に成功したんだ。ここはガンバって一気にダイエットしてみましょう。

それにしてもいったい、どうやったら’手っ取り早く’やせれるんだろうか。よくテレビでやっているような’夢のダイエット食品’なんて存在するんだろうか。朝バナナダイエットに失敗し、耳ツボダイエットに限界を感じ、きのこダイエットで家族に失笑を買った(自称)”ぽっちゃり体系”に簡単に痩せるマジックはあるのだろうか。

そしてよく患者様から聞かれるのは「先生はやせてますよね。どうしたらそんなに痩せれるの?」ってこと。確かに、僕は痩せている(身長185cm、体重68kg)だ。でも、僕は週に三日走って、二日泳いで、一日自転車に乗る、いはゆる”運動中毒”なんだ。つまり食べても、食べても、出ていくカロリーの方が多いのね。ほとんど毎日運動しているから太る暇がないんだよ。残念ながら、これってあまり患者様の参考にはならない。

ただね、運動したら痩せるってことは真実。どんな運動でもいいし、どんな食事でもいい。とにかく、その日に消費したカロリー>食べてしまったカロリーにさえしておけば、確実にやせていくってこと。朝食べようが、寝る前に食べようが、朝運動しようが、夕刻運動しようが、基本的には関係ない。関係あったとしても、微々たるもんだよ。「おいしいデザートを食べたいんだったら、それに見合った分だけ走る。」それだけ。シンプルに考えて、シンプルに実行する。これが大切。

本当にどんな運動でもいいの!?って、疑問は僕自身にもある。そこで、去年簡単な実験をしてみたんだ。メタボで悩む三人の友達(30台男性)に、それぞれ違う運動(水泳、ジョギング、サイクリング)を勧めてみて、どの運動が効果的に痩せるのかを観察する、っていうアバウトな臨床実験(笑)。サンプル数3人、痩せたかどうかは自己申告、運動を止めたらそこでおしまい。適当でしょ。それでも面白い結果が出たんだ。

ちなみに、一番早く効果が出てきたのはサイクリング。週末だけしか乗っていないのに、これは乗り始めて三ヶ月でグーッとやせてきた。週末だけ、といっても一回のサイクリングで自転車に乗る距離は100km以上。やはり自転車は有酸素運動の王様なんだ。あっと言う間に、頬の肉は消えさり、ウエストは5cmも縮まってしまった。本人、大喜びだったねぇ。

次に、効果的だったのは、ジョギング。これも半年くらいで、痩せてきた。サイクリングより時間がかかったのは、ジョギングは長い距離が走れるようになるまでに、数ヶ月くらいかかってしまうこと。一旦長距離が走れるようになると、これまたドンドン痩せていく。そして体が軽くなると、もっと長い距離が走れるようになる。つまり相乗効果で加速度的にやせるんだよね。

で、最後は水泳。正直、これは時間がかかった。せっせとプールに通ってひたすら泳いだ僕の友達は、痩せることなく、むしろ上半身に筋肉がついてきてしまったのだ。つまり、小太りなんだけど、ムキムキマンっていう、ちょっと悲しい体型で終了しそうだったんだよ。ところが、10ヶ月を過ぎたくらいから、ミルミルうちに体脂肪がとれていったのね。そして最終的には、何だか素晴らしい逆三角形になって、夏はノースリーブで自慢げだったんだよ。マスターズの大会にも出たらしい。よかった。よかった。

つまり、どんな運動でも真面目にすれば、痩せるってこと。それぞれの運動に長所と短所があるので、そこんとこを見極めてやれば、必ず一年で10kgは痩せますよ。

最近流行りのジョギングで東京マラソンに挑むのもよし。サイクリングで小旅行に行くのもよし。水泳で鍛えたナイスバディでファッションを楽しむもよし。

さあ、迷っている時間がもったいないぞ。家の中に縮こまってないで、外に飛び出そうぜ!!

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